眠りこけている人をよく見かける。
そういう人を見かけると
「終点ですよ」
と声をかけずにいられない。
そんなにお節介な方ではないけど、
終点に着いても起きる気配のない人がいると、ついつい気になってしまう。
終着駅について「この電車は車庫に入ります〜」とか、
「折り返し運転になります〜」とアナウンスがなっても、
ピクリとも動かない人を見つけると、少し待ってみて、
他の人がいなくなったかならないかの時をみはらかって、
絶妙のタイミングで「終点ですよ」と声をかける。
声をかける瞬間はドキドキする。
タイミングが悪いと近づいた瞬間に起きてしまい、気まずいこともあるし、
走ってきた駅員さんに、「降りてください」と注意されることもある。
タイミングが重要だ。
こんなにハラハラしながら「終点ですよ」をしているのは。。。
学生の頃、経費を浮かすために、実家まで青春18切符を使って帰った。
東京から実家のある福井県まで、片道2000円ちょっとで帰れる。
べらぼうに安い。
もちろん普通列車だけなので、朝早く出ても着くのは夜。
だぶん16〜17時間はかかる。
普通列車の終点までを何回も乗り継いで行くと、
途中で本当にぐっすり寝てしまう。
終点に着く度に、誰かが起こしてくれた。
驚いたのは、駅員さんに起こされるより、
乗客の人に起こされることが多かった。
しかも、みんな優しい。
普通列車の旅は、乗り換えも急いでだったり、食べ物を調達するにも、お手洗いにも困る。
電車に乗るのは好きだけど、かなり疲れる。
そんな中、終点で起こしてもらえるという優しさは、かなり嬉しかった。
電車で終点についても眠りこけている人を見ると、
ついつい、そんな懐かしい旅を思い出す。
そうそう。
うちの両親は、新婚旅行から帰ってきた時、
電車で二人して眠りこけて、地元の駅の、真っ暗な車庫の中で目が覚めたと言っていた。
新幹線もない時代。
確かに眠りこけるだろうなと思う。
でも。
誰も起こしてくれないなんて、ありえないと思ったけど。
新婚だったから、誰も起こしてくれなかったのかもな。
そういえば、私も「終点ですよ」とつい声をかけるのは、一人で眠りこけている人だけだな〜。
さっきも一人、眠りこけおじさんを起こした。
起きた瞬間大抵の人は「はっ!」と言う。
起こすのはドキドキするけど、
この「はっ!」を聞くのは、結構楽しかったりする。
私の場合、乗り越して終点まで行き起こされたことが1度ありました。
返信削除大分、昔の話なので、起こしてくれたのが誰だったのか覚えていないのですが。
外国の場合は、このような時、どうなるのかな。
話しを飛ばしてしまいますが、私は反対方向の電車に良く乗ります。
当然、誰も教えてくれないですね。($・・)/~~~