2016/03/26

成長するって、なんだろう?と思ったこと

初めて学童で働き始めた時に1年生だった子たちが卒業を迎えたので、
お見送りに行ってきた。

みんな大きくなっていた。

何年も会ってなかったのに、顔を見たら、あんな話をしたなとか、
こんなことで泣いてたな、とか、いろんな記憶がよみがえってきた。

くるくる一人で回っていて、何してるの?と聞いたら
「空気と遊んでるの」と楽しそうにしていた子も、
まだ遊ぶから帰りたくないと、校庭の隅っこでうずくまっていた子も、
順番ねと言っても、割り込んで先におやつを持って行ってた子も、
きちんと並んで卒業式に出ていて、、、
こういうのを成長と呼ぶのかな、と思ったとこで疑問が湧いた。

ちらっとのぞいた卒業式では、
校長先生が立った途端に、一斉にみんな起立したり、
順番に一人ずつ、卒業証書を受け取るという恒例の儀式。
誰も目立つこともなく、同じように式を進行していて、
何回も練習したんだろうな、というのが伝わってきた。

自分が小学校の卒業式に出たときのことを思い出した。
みんなと同じように、きちんとできることが大人、なような感じがしてたこと。
こういう風に、きちんとできることが成長、と言われてきたこと、
でも、それって。
それって本当にそうなんだろうか?
成長するって、なんなんだろう。

得体のしれない違和感を感じながらも、
6年生別れの言葉と歌を聞いてたら、泣けてきた。
小さい頃の顔がちらつく子たちが、
急に大きくなって、どっかにいってしまったような感じっていうか。

式の後、学童の頃にみんなでワイワイ遊んでいた子は、
いろんな人と写真を撮ってはしゃいでいて、
相変わらずだな~と、ボーッと眺めていたら、
1年生の時に、友だちとのことで話をして、すっきりしないまま、2年になったら学童にあまり来なくなっていた子に声をかけられた。

仲のいい子とケンカをした、仲直りをするにはどうしたらいい?と聞かれて、
どんなことが起こっているのか、ああだこうだと、話を聞いて、
何か方法はないか、いろいろ話をしたけど、結局アイデアが出て来なくて、
「解決しないね、しょうがないか」という曖昧なまま終わった話は印象的だった。
ケンカしたけど、自分の言いたいことは伝えたかったから、あのケンカはしょうがなかった、仲直りしたい気持ちはあるけど、友だちはすごく怒っているから難しい。
困ったことがあったら大人に言ってって言うけど、大人に言っても解決しないよね、と。
特にしたい遊びもないし、つまらない、と言っていた。

すっきりしなかったこの話は、今でも覚えている。
なんなんだかなあ、と。
何とも言えない後味。

どうにもならない現実は子どもにも襲ってくる。
今思うと、それを7歳で正面から受け取っていたのかもな、と。
力強かったんだな、と。

その時は、なんだか子どもらしくないことを話す子だな、
何もしてあげられなかったな、と思っていた。

声はかけられたけど、特に話はないみたいで、
1年生の頃によく学童にきてたよね?と聞いてみたら、
そうそう、たしか2年生になって、友だちと遊んだり留守番をできるようになったから、学童は行かなくなったんだ~と。

そして、中学校に行ったら部活入るの?と聞いてみた。
「バスケ部に入るんだ~やってみたかったから」と
ちょっと下を向いて、でも、にこっとして楽しみにしているのが伝わってきた。
ちょっと驚いた。
やってみたいことができたんだ。

相変わらず、はしゃいだ様子もないけど、これからちょっと楽しみという感じがにじみ出る。
なんだか、知らない間に成長したんだなと思った。

2016/03/08

読むと書く、というワークショップに参加しました。

今日、若松英輔さんの、読むと書くというワークショップに行った。
まだ、ちょっと興奮ぎみかも。


「読む」について、「書く」について、「言葉」について、「おもい」について、
考えないで心のおもむくままに書き始めてみる。

自分の心に響く言葉を書き出してみる、
書き出したその言葉に「タイトル」をつけてみる、
それにどんな「色」を感じるか、書いてみる。

なんだろう。
書く前からワクワクした。

そして、今でも頭に響いて残っている言葉が。

「言葉を絵画のように見られなくなったのは、いつからだろう?」

自分の好みではない絵を見ても、批判する人はいないのに、
言葉になると、自分と合わない時どうして批判するのだろう?という問いかけ。
合わなかったらほっておけばいいのに、と。

確かにそうだけど。
どうしても自分と合わないことを言わずには居られない時ってある。
ほんとに、どうしてなんだろう?

言葉の、色や形、におい、その意味は。
もし言葉を絵画のように見ることができたら、
ドロッとして淀んでいる何かが少しずつ動いてくるような気もした。

今まで、書く、と、読む、について、深く考えたことがなかった。
おもしろかった。

いつも、何かを言葉にしようと思っても全部書ききれないから、
なんとなく嘘をついているような気がする時もあった。
今日の話の中で、全部を書ききれるはずはないけど、
その中の少しの輪郭を書いておけば、
読んだ誰かが、その輪郭の続きを想像することができる、っていう話があって、
ゾワゾワする感じがした。

書くって、なんだ!!!
すごいじゃないか。

ほんと、
今日は楽しかった。