一番に頭に浮かぶ、イメージピッタリの人がいたのを思い出した。
中学〜高校に通っていた塾の、数学の先生。
推定40歳代の無精髭のある独身の男性。
京大を出て、田舎の中でも特に田舎に母と住んで、進学校でもない塾の講師が職業。
名前も忘れてしまったけど、この先生のおかげで、私は数学が大好きになった。
生徒は多くても4〜5人のクラスで、おのおの口々に「なんじゃこりゃ〜」と騒いでいても、1人1人丁寧に教えてくれた。
何を教わったか忘れたけど、教えてもらうのが楽しかった。
証明なんかは答える方法がたくさんあって、わくわくして好きだと言っていた。
教える時も、それじゃダメと言われたことはなく、こういう方法もあるよと言ってくれていた。(と思う)
授業でわからなくても、塾で聞けばたいがいのことが段々とわかるようになってきて、数学を勉強するのが楽しかった。
当時の私は、京大を出たら、もっといい就職口もあっただろうとか、親からもっといい就職先をと期待されないんだろうか、などなど疑問に思って、どうして塾の講師なんかしてるんだろう?という疑問を、そのままぶつけたりしていた。
今考えると失礼な言い方でたくさん質問したけど、いつも真剣に答えてくれていた。
「年老いた母のそばに一緒にいたいから」と返事を聞いた気がする。
うだつがあがらない、という言葉がぴったりで、こういう風な人になりたいと思った理想の人だった。
なんてことを思い出したりもした、心に響くことと、学ぶ楽しさと心地よい疲労を感じた、研修3日目だった。
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